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自己破産後はどこまで財産を残せる?財産隠しがバレる理由についても解説

自己破産

2025.04.01

自己破産後の財産について、このような悩みや疑問はありませんか?

「どこまで財産を残せる?」
「自己破産で換価される財産は?」
「財産隠しはバレる?」

自己破産と聞くと”すべての財産が差し押さえになる”というイメージを持っている方も多いですが、実はある程度の財産を手元に残すことができます。

また、生活が苦しくなると考える方も多いですが、実は自己破産後でも財産を増やせる場合もあるのです。

本記事では、自己破産後に財産はどこまで残せるのか、財産隠しがバレる理由などについて詳しく解説します。

自己破産後はどこまで財産を残せるのか

ここでは、自己破産後の財産の扱いについて詳しく解説します。

自己破産で財産をすべて失うことはない

自己破産をしたからといって、すべての財産を失うということはなく、生活に必要な最低限の財産については手元に残すことができます。

このように、自己破産しても手元に残せる財産のことを「自由財産」といい、破産法や民事執行法などの法律によって定められているのです。

手元に残せる財産

自己破産後の手元に残せる主な財産は以下のように民事執行法で定められています。

”一 債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具
二 債務者等の一月間の生活に必要な食料及び燃料
三 標準的な世帯の二月間の必要生計費を勘案して政令で定める額の金銭
四 主として自己の労力により農業を営む者の農業に欠くことができない器具、肥料、労役の用に供する家畜及びその飼料並びに次の収穫まで農業を続行するために欠くことができない種子その他これに類する農産物
五 主として自己の労力により漁業を営む者の水産物の採捕又は養殖に欠くことができない漁網その他の漁具、えさ及び稚魚その他これに類する水産物
六 技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は営業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除く。)
七 実印その他の印で職業又は生活に欠くことができないもの
八 仏像、位牌はいその他礼拝又は祭祀しに直接供するため欠くことができない物
九 債務者に必要な系譜、日記、商業帳簿及びこれらに類する書類
十 債務者又はその親族が受けた勲章その他の名誉を表章する物
十一 債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類及び器具
十二 発明又は著作に係る物で、まだ公表していないもの
十三 債務者等に必要な義手、義足その他の身体の補足に供する物
十四 建物その他の工作物について、災害の防止又は保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械又は器具、避難器具その他の備品”
(引用:e-GOV法令検索「民事執行法 第131条」)

ここでは具体的な財産の金額までは定められていませんが、99万円未満の現金については手元に残すことができ、財産については原則20万円以下の価値のものであれば手元に残すことができます。

また、これらの自由財産以外については、裁判所から認められることで自由財産として手元に残せる可能性もありますが(自由財産の拡張)、相応の必要性や理由がないと難しいです。

新得財産も手元に残せる

新得財産とは、破産手続開始決定後に得た財産のことを指しますが、新得財産についてはすべて手元に残すことができます。

たとえば、自己破産後に振り込まれたボーナスや退職金、給与などは新得財産としてすべて手元に残すことができるため、自己破産前に受け取った給与は手元に残すことができませんが、自己破産後に受け取った給与についてはすべて手元に残すことができるのです。

このように、自己破産しても新得財産によって財産を得ることもできますので、生活できなくなるという心配はありません。

換価・処分される財産

自己破産すると、原則20万円以上の価値のある財産および99万円を超える現金については換価・処分され、債権者の配当に充てられます。

自己破産の際に回収される代表的な財産としては、持ち家といった不動産や車、高級ブランド品、貴金属などが挙げられます。

自己破産で換価・処分される価値のある財産がない場合は?

自己破産には大きく「管財事件」と「同時廃止事件」の2種類がありますが、自己破産を申立てた際に20万円を超える財産を保有していない場合は、同時廃止事件として手続きが進められることが多いです。

同時廃止事件は、破産手続と同時に管財手続きが終了する自己破産の方法であるため、管財事件に比べて自己破産が許可されるまでの期間が短く、手続き内容も完結という特徴があります。

具体的な同時廃止事件の条件は以下のとおりです。

● 現金および預金の合計額が50万円以下である
● 1つのカテゴリーの財産(保険、自動車、有価証券など)の価値が20万円以上でない
● 免責不許可事由に該当しない
● 個人事業・法人の破産でない

最終的な自己破産の方法は裁判所が決定しますが、日本弁護士連合会の調査によると、個人の自己破産の7割ほどが同時廃止事件となっています。(参照:日本弁護士連合会「2020 年破産事件及び個人再生事件記録調査」)

自己破産時の”財産隠し”はバレるので絶対にNG

ここでは、自己破産時の財産隠しについて詳しく解説します。

財産隠しとは?

自己破産における財産隠しとは、その名の通り財産を申告せずに隠すことです。

自己破産では手元に残る財産が限られるため、財産を隠して申告よりも多くの財産を手元に残そうとする方がいます。

具体的には以下の方法が財産隠しの代表的な例です。

● 預金口座を申告しない
● 口座から引き落として現金を知人に預かってもらう
● タンス預金する
● 解約払戻金のある保険を申告しない
● 財産分与や贈与などを悪用して財産を隠す
● 自動車や不動産の名義を変更する

このように財産隠しの方法はさまざまですが、財産隠しはバレる可能性が非常に高く、バレたときのリスクが大きすぎるため、絶対に行わないようにしましょう。

財産隠しがバレる理由

自己破産のなかでも管財事件では、債務者の財産を「破産管財人」と呼ばれる債務者のお金の動きや財産をチェックする専門家に財産について調査されます。

破産管財人は債務者の通帳や郵便物、有価証券、書類、不動産、高価な財産など、財産についてさまざまな部分をチェックする権利がありますが、これらの作業のなかでは財産隠しについても確認されてしまうのです。

たとえば、通帳からお金を引き出してタンス預金する場合、通帳から引き出した通帳の履歴を確認した破産管財人が不審がって引き落としの目的などについて質問されますが、辻褄が合わない回答をしたり、不審な部分が多いと財産隠しであることがバレてしまいます。

このように、破産管財人は債務者のお金の動きを見極めるプロですので、少しでもお金の動きに不審な部分があるとバレてしまうのです。

財産隠しがバレたらどうなる?

財産隠しがバレると、免責不許可事由として自己破産が認められないほか、刑事事件に問われる可能性もあります。

それぞれのリスクについて詳しく解説します。

①免責不許可事由

免責不許可事由とは、裁判所から自己破産が認められないことを指します。

自己破産によって返済義務を免除されるかどうかの最終的な判断は裁判所が行いますが、財産隠しが発覚すると借金の免責が認められません。

免責不許可事由に該当する内容について、破産法では以下のようにも記載されています。

”債権者を害する目的で、破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと。”(引用:e-GOV法令検索「破産法 第252条」)

自己破産が認められないと、当然ながら借金の返済義務もなくなりません。

また、不許可になった場合は1週間以内に裁判所に「即時抗告」という異議申し立てができますが、財産隠しの場合は決定が覆らない可能性が非常に高いです。

②刑事事件

財産隠しをした場合「詐欺破産罪」が成立する場合があります。

詐欺破産罪については、破産法について以下のように定められています。

”破産手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をした者は、債務者(相続財産の破産にあっては相続財産、信託財産の破産にあっては信託財産。次項において同じ。)について破産手続開始の決定が確定したときは、10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。情を知って、第4号に掲げる行為の相手方となった者も、破産手続開始の決定が確定したときは、同様とする。

1 債務者の財産(相続財産の破産にあっては相続財産に属する財産、信託財産の破産にあっては信託財産に属する財産。以下この条において同じ。)を隠匿し、又は損壊する行為
2 債務者の財産の譲渡又は債務の負担を仮装する行為
3 債務者の財産の現状を改変して、その価格を減損する行為
4 債務者の財産を債権者の不利益に処分し、又は債権者に不利益な債務を債務者が負担する行為”(引用:e-GOV法令検索「破産法 第265条」)

このように、財産隠しをするために偽ったり、改変したり、処分するなどの債権者の利益を害する対応を意図的に行った場合、詐欺破産罪として10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が課せられることになります。

また、財産隠しのために友人や家族に協力を得た場合、協力者についても詐欺破産罪に問われる可能性があります。

自己破産における財産に関するよくある質問

自己破産における財産に関するよくある質問をQ&A形式で紹介します。

Q1.自己破産で配偶者(妻・夫)の財産はどうなりますか?

自己破産しても配偶者の財産に影響はありません。

あくまで債務者本人の財産のみが換価・処分の対象となります。

Q2.自己破産で家族の財産はどうなりますか? 自己破産では、原則的に家族名義の預貯金や不動産などの財産は失われません。

自己破産では、原則的に家族名義の預貯金や不動産などの財産は失われません。

まとめ

本記事では、自己破産後に財産はどこまで残せるのか、財産隠しがバレる理由などについて詳しく解説しました。

自己破産では生活できる最低限の財産は手元に残りますし、自己破産後の収入に関しては新得財産としてすべて手元に残すことができます。

99万円以上の現金や一定額以上の価値がある財産については換価・処分されてしまう可能性がありますが、財産隠しをしてしまうと自己破産できなくなってしまったり、詐欺破産罪に問われるなどの大きなリスクを負うことになるため、絶対にやめましょう。

そのため、まずは司法書士・弁護士などの専門家に相談して、できる限り財産を残した状態で自己破産できるように進めることが大切です。

司法書士法人エベレストでは、お客様に満足いただけるような自己破産手続きの全面的なサポートを行っていますので、まずは無料の初回相談からお問い合わせください。

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