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自己破産とは?仕組みや同時廃止と管財事件の違い、手続きの流れを解説

自己破産

2025.03.27

自己破産について、このような悩みや疑問はありませんか?

「自己破産の基本的な仕組みを知りたい」
「自己破産にはどんな種類がある?」
「具体的にどのような流れで進められる?」

本記事では、自己破産の基本的な仕組みや同時廃止と管財事件の違い、自己破産の具体的な流れについて詳しく解説します。

自己破産の仕組み

自己破産は、裁判所に申立てをし、所有する財産を清算することで原則的にすべての借金の返済が免除される仕組みです。

自己破産の手続きを開始するためには、裁判所から「支払不能」と認められる必要があり、破産法では支払不能について以下のように定められています。

”この法律において「支払不能」とは、債務者が、支払能力を欠くために、その債務のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態(信託財産の破産にあっては、受託者が、信託財産による支払能力を欠くために、信託財産責任負担債務(信託法(平成十八年法律第百八号)第二条第九項に規定する信託財産責任負担債務をいう。以下同じ。)のうち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態)をいう。”(引用:e-GOV法令検索「破産法 第二条11」)

たとえば、借金をしている人が借金返済のために必要な財産を持っておらず、今後も返済できる能力がないと判断されたときなどに自己破産をすることができるのです。

同時廃止と管財事件の違い

自己破産の種類は以下の3つがあります。

● 同時廃止事件
● 管財事件

ここでは、同時廃止と管財事件の2種類の自己破産の方法について解説します。

管財事件とは?

管財事件とは、裁判所から選任された「破産管財人」が借金の理由や破産者の財産、財産の換価などの調査を行う自己破産の方法です。

管財事件になるかどうかは裁判所が決定しますが、以下のような条件を満たしている場合に多いです。

● 現金及び預金の合計額が50万円を超える
● 個別の項目の財産価値が20万円を超える
● 免責不許可事由について調査の必要性がある

管財事件の場合、裁判所に納める金額は40万円(名古屋管轄)となります。また、弁護士が個人破産の代理人として申立てをする場合、少額管財の適用を受けることがあり、この場合の裁判所に納める金額は20万円(名古屋管轄)となります。

同時廃止事件とは?

同時廃止事件とは、破産管財人が選任されることなく、破産手続きが開始されると同時に破産事件を廃止する手続きを指します。

具体的には、以下の条件が同時廃止事件の手続きには必要となります。

● 現金及び預金の合計額が50万円以下
● 個別の項目の財産価値が20万円以下
● 免責不許可事由に該当しない
● 個人事業・法人の破産でない

つまり、同時廃止事件は、管財人が選任されることがないため、管財事件より短期間で完結します。

自己破産の手続きの流れ

自己破産の手続きの流れは以下のとおりです。

● STEP①:司法書士・弁護士に相談する
● STEP②:債権者に対して受任通知を送付する
● STEP③:申立て書類を作成する
● STEP④:裁判所に対して破産手続の申立てを行う
● STEP⑤:破産手続開始決定
● STEP⑥:【同時廃止の場合】意見申述期間
● STEP⑦:【管財事件の場合】管財人面接・債権者集会
● STEP⑧:裁判所で免責審尋を受ける
● STEP⑨:免責の許可・不許可の決定を行う

破産手続の方法が同時廃止・管財事件によって途中から工程が異なりますので、違いについてもチェックしておきましょう。

それでは、それぞれの流れについて解説します。

STEP①:司法書士・弁護士に相談する

自己破産の手続きは難しい内容が多いため、基本的に弁護士や司法書士などの専門家に相談します。

司法書士・弁護士に相談して、借金額や収入、返済額などの状況から自己破産することに妥当性があるかを判断し、妥当性がある場合は委任契約を締結して正式に自己破産手続きのサポートを依頼することになります。

司法書士に自己破産の手続きを依頼する場合、書類作成の代行を依頼できますが、裁判所に出頭する代理人になることはできないため注意が必要です。

STEP②:債権者に対して受任通知を送付する

自己破産の手続きを依頼すると、債権者に対して「受任通知」を送付します。

受任通知とは、司法書士・弁護士が債務者の代理で自己破産の手続きを債権者に知らせることで、受任通知には取り立てを停止する効力がある重要なものです。(参照:e-GOV法令検索「賃金業法 第21条」)

受任通知を債権者に送付することで債権者からの直接の取り立てが停止され、受任通知を送付した後は安心してと自己破産の手続きを進めることができます。

STEP③:申立て書類を作成する

カード会社の決済情報などが開示されると、法定金利に基づいて返済金額を確定させますが、このとき過払金が発生していることが判明すると返還請求を行います。

これらの作業を「引き直し計算」といい、引き直し計算が完了すると自己破産の手続きに必要な書類を作成します。

具体的に必要となる書類は以下のとおりです。

● 自己破産申立書
● 陳述書
● 住民票
● 給与明細など収入が分かる書類
● 預貯金通帳の取引明細のコピー
● 源泉徴収票または課税所得証明書
● 居住地が分かる証明書(賃貸借契約書)
● 財産目録
● 債権者一覧表
● 滞納公租公課(税金)一覧表

上記の書類以外にも、裁判所が指定する書類などがある場合は速やかに用意するようにしましょう。

なお、陳述書や資産目録、債権者一覧表などについては債務者からの聞き取りをしたうえで、司法書士・弁護士が作成します。

STEP④:裁判所に対して破産手続の申立てを行う

申立書類を揃えたら、債務者が住んでいる地域を管轄する地方裁判所に対して自己破産の申立てを行います。

債務者が実際に裁判所に申立てに行くのではなく、司法書士・弁護士が裁判所に申立書類の提出を行います。

STEP⑤:破産手続開始決定

破産審尋などの内容から債務者に支払い能力がなく自己破産は妥当だと判断されると、どのような手段で自己破産するかが決定されます。

日本弁護士連合会によると、自己破産の申立てのうち約69%が同時廃止事件というデータがでていますが、先ほどもお伝えしたとおり資産などによって管財事件が選ばれる可能性もあることを理解しましょう。(参照:日本弁護士連合会「2020 年破産事件及び個人再生事件記録調査」) 

STEP⑥:【同時廃止の場合】意見申述期間

同時廃止となった場合、借金返済の免責について債権者から意見を述べてもらう期間が1ヶ月〜2ヶ月ほどの期間で設けられます。

債権者からの意見は、裁判所が免責の許可を決定するかどうかの参考になります。

STEP⑦:【管財事件の場合】管財人面接・債権者集会

管財事件となった場合、破産管財人によって財産の調査が行われ、提出書類と実際の財産が一致しているかどうかや、車や持ち家、高価な物品などの換価処分など、財産に関するさまざまな作業が行われます。

財産の換価が完了したら、次に債権者集会が実施されます。

債権者集会では、債権者に対して破産管理人から破産の経緯や財務状況、破産手続きの進捗などが報告され、債権者・裁判官からの質問に回答します。

STEP⑧:裁判所で免責審尋を受ける

同時廃止事件・管財事件のそれぞれの工程を終えると裁判所にて「免責審尋」が行われます。

免責審尋では、氏名や住所に変更がないか、自己破産後の生活の見直し、自己破産についての理解などを質問されることが多いです。

なお、現在は免責審尋の代わりに「免責に代わる陳述書」を提出することが認められており、裁判所に行かずに免責を受けられることが多くなっています。

STEP⑨:免責の許可・不許可の決定を行う

免責審尋が終了すると、裁判所によって免責の許可・不許可のどちらかが決定されます。

免責不許可にする理由がないと判断されると「免責許可決定」が出され、1ヶ月後に免責許可決定が法的に確定することになります。

自己破産の流れに関するよくある質問

自己破産の流れに関するよくある質問をQ&A形式で紹介します。

Q1.自己破産の手続きの期間はどのくらいですか?

自己破産の申立てから手続き完了までの一般的な期間は以下のとおりです。

● 管財事件:3ヶ月〜5ヶ月ほど
● 同時廃止事件:2ヶ月〜4ヶ月ほど

ただし、自己破産の手続きの方法や状況によっても期間は異なるため、あくまで目安として考えておくといいでしょう。

Q2.自己破産で免除されない借金はありますか?

自己破産は原則すべての借金が免除されますが、以下のような借金については免責が認められない場合があります。

● 破産手続において虚偽の説明や陳述を行った場合
● 浪費やギャンブルによって借金を増やした場合
● クレジットカードで購入した商品をすぐに現金化して借金を増やした場合
● 財産を隠した場合
● 債権者に対して支払い能力を偽った場合
● 過去7年以内に免責許可決定を受けている場合

ただし、自己破産で借金が免除されるかどうかは裁判所が最終的な判断を下すため、上記に当てはまっていても内容によっては裁判所の裁量により免責される場合もあります

まとめ

本記事では、自己破産の基本的な仕組みや同時廃止事件と管財事件の違い、自己破産の具体的な流れについて詳しく解説しました。

自己破産が裁判所から認められるまでには、さまざまな書類を用意したり、裁判所との手続きを行うため、司法書士・弁護士に依頼することが一般的です。

専門家に依頼することで、自己破産に関する書類のトラブルを防ぐことができるほか、不安な内容についてアドバイスをもらうこともできます。

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