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自己破産はメリットしかない?メリットとデメリットを徹底解説

自己破産

2025.04.01

自己破産について、このような悩みや疑問はありませんか?

「メリットとデメリットを知りたい」
「自己破産にデメリットがないってホント?」

自己破産に”借金がチャラになる”というイメージを持っている方も多く、インターネットでは”メリットしかない”や”デメリットがない”と言われることも多いです。

しかし、自己破産にはデメリットも存在するため、メリットとデメリットを両方理解したうえで手続きを行うことが非常に大切になります。

本記事では、自己破産のメリットとデメリットについて徹底解説します。

自己破産のメリット

自己破産のメリットは以下のとおりです。

● 借金の返済義務がなくなる
● 債権者が取り立てできなくなる
● 生活するための最低限の財産は残せる
● 誰でも申立てすることができる

それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

①借金の返済義務がなくなる

自己破産の手続きを裁判所で行い、最終的に「免責許可決定」が下されて自己破産が決定すると、債権者への借金返済の義務がなくなります。

免責許可決定とは、裁判所が債務者の借金の支払い義務を免除することを認めることを指し、免責許可決定が下されると法的に借金返済の義務がなくなるのです。

任意整理や個人再生などの債務整理については返済義務がなくなることはありませんので、返済義務を帳消しにしたい方は自己破産を選ぶことが大切です。

②債権者が取り立てできなくなる

自己破産の手続きをするとき、司法書士・弁護士から債権者に対して「受任通知」が送付されますが、この受任通知が送付されると債権者による直接の金銭の取立てができなくなる効力があります。

受任通知の効力については、賃金業法第21条にて以下のように定められています。

”貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。”(引用:e-GOV法令検索「賃金業法 第21条」)

このように、受任通知を受け取った債権者は直接督促をすることができなくなります。

債権者からの請求連絡や催促の電話は非常にストレスとなるため、取立てがなくなるだけでも精神的に大きなメリットとなるでしょう。

③生活するための最低限の財産は残せる

自己破産をするとすべての財産を失うというイメージを持っている方も多いですが、「破産法」という法律によって生活のための最低限の財産を残すことができます。

具体的な内容は以下のとおりです。

”一 債務者等の生活に欠くことができない衣服、寝具、家具、台所用具、畳及び建具
二 債務者等の一月間の生活に必要な食料及び燃料
三 標準的な世帯の二月間の必要生計費を勘案して政令で定める額の金銭
四 主として自己の労力により農業を営む者の農業に欠くことができない器具、肥料、労役の用に供する家畜及びその飼料並びに次の収穫まで農業を続行するために欠くことができない種子その他これに類する農産物
五 主として自己の労力により漁業を営む者の水産物の採捕又は養殖に欠くことができない漁網その他の漁具、えさ及び稚魚その他これに類する水産物
六 技術者、職人、労務者その他の主として自己の知的又は肉体的な労働により職業又は営業に従事する者(前二号に規定する者を除く。)のその業務に欠くことができない器具その他の物(商品を除く。)
七 実印その他の印で職業又は生活に欠くことができないもの
八 仏像、位牌はいその他礼拝又は祭祀しに直接供するため欠くことができない物
九 債務者に必要な系譜、日記、商業帳簿及びこれらに類する書類
十 債務者又はその親族が受けた勲章その他の名誉を表章する物
十一 債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類及び器具
十二 発明又は著作に係る物で、まだ公表していないもの
十三 債務者等に必要な義手、義足その他の身体の補足に供する物
十四 建物その他の工作物について、災害の防止又は保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械又は器具、避難器具その他の備品”
(引用:e-GOV法令検索「民事執行法 第131条」)

具体的な金額としては、99万円以下の現金については最低限生活に必要な金銭とされるため、没収されることはありません。

このように、自己破産しても生活できるだけの財産を残すことができるため、生活ができないという状況になることはありえないのです。

④誰でも申立てすることができる

自己破産は支払いが困難である方であれば誰でも申立てすることができます。

そのため、無職や生活保護受給者、学生、主婦(主夫)であっても自己破産を申立てできるのです。

ただし、未成年者の場合は親権者の同意が必要となるため注意しましょう。

自己破産のデメリット

自己破産のデメリットは以下のとおりです。

● ブラックリストに掲載される
● 価値のある財産は換価・処分される
● 官報に個人情報が掲載される
● 特定の職業・資格に制限がかかる
● 保証人がいる場合は保証人の債務の返済義務がなくならない
● 一部の借金は帳消しにならない
● 自己破産が認められない場合がある
● 司法書士・弁護士への依頼費用が発生する

それぞれのデメリットについて、詳しく解説します。

①ブラックリストに掲載される

自己破産すると、信用情報機関が管理する個人信用情報に”事故”と記載され、これが一般的に「ブラックリスト」と言われているものです。

ブラックリストに掲載されると、5年〜10年ほどの期間でローンを組んだり、クレジットカードを発行するなどができなくなってしまいます。

また、自己破産すると現在使用しているクレジットカードの利用ができなくなることを理解しておきましょう。

②価値のある財産は換価・処分される

自己破産では、20万円以上の価値がある財産や99万円以上の現金については、原則、換価・処分されます。

先ほどもお伝えしたとおり、生活に最低限必要な財産については換価・処分されることはありませんが、それ以外については借金返済に充てられるということを理解しておきましょう。

③官報に個人情報が掲載される

自己破産者の氏名・住所・事件番号は、国の機関紙である「官報」にて公開され、誰でも閲覧することができます。

官報は一般の人が見ることはほとんどありませんが、自己破産を知られてしまう可能性が全くないわけではないことは知っておきましょう。とはいえ、官報の無料インターネット版には名前検索機能がありませんし、有料版であれば名前検索機能がありますが、有料版の情報を公表することは個人情報保護法に違反するため、名前がインターネットに公開される可能性は低いと言えるでしょう。

④特定の職業・資格に制限がかかる

自己破産をすると、申立てから免責許可決定までの期間で職業制限(資格制限)を受けることになります。

申立てから免責許可決定までの期間は平均すると4ヶ月〜6ヶ月ほどとなり、以下のように他人の金銭や財産を扱う仕事に就くことができなくなってしまいます。

職業 該当する法律

・貸金業(貸金業法律第6条

・行政書士(行政書士法第2条の2

・銀行の取締役・執行役・監査役(銀行法第7条の2

・警備員(警備業法第14条

・警備業者(警備業法第3条

・公正取引委員会の委員長および委員(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第31条

・公認会計士(公認会計士法第4条

・質屋(質屋営業法第3条

・司法書士(司法書士法第5条

・税理士(税理士法第4条

・宅地建物取引士(宅地建物取引業法第18条

・不動産鑑定士(不動産の鑑定評価に関する法律第16条

・弁護士(弁護士法第7条

・生命保険外交員(募集人)((保険業法第279条、第307条)

⑤保証人がいる場合は保証人の返済義務がなくならない

自己破産によって債務者の借金は帳消しになりますが、保証人および連帯保証人がいる借金については保証人・連帯保証人が借金を肩代わりする必要があるため、自己破産しても借金が帳消しにはなりません。

保証人・連帯保証人が借金を肩代わりして返済する場合、基本的に一括での支払いが請求されるため、もし保証人・連帯保証人が借金を肩代わりできないとなると、保証人・連帯保証人についても自己破産や個人再生を検討することになります。

このように、自己破産は保証人・連帯保証人を引き受けてくれた人に大きな迷惑がかかるだけではなく、トラブルに発展することがあるため、できる限り早めに相談するようにしましょう。

⑥一部の借金は帳消しにならない

自己破産では、以下のような借金は帳消しになりません。

● 税金
● 罰金
● 故意または重大な過失によって、人の生命に関わることや身体を傷つけるような不法行為に対する損害賠償請求権
● 悪意で加えた不法行為による損害賠償請求権
● 婚姻から生じる生活費
● 養育費
● 扶養義務
● 従業員への給与
● 預かり金の返還請求権
● 債権者名簿に記載のなかった請求権

このように、自己破産でも帳消しにならない借金があるということを理解することも大切です。

⑦自己破産が認められない場合がある

日本弁護士連合会の調査によると、自己破産の申立てが却下および棄却となったケースは全体の2%ほどとなっているため、司法書士・弁護士に依頼して自己破産の手続きをすることで98%ほどの成功率があります。

とはいえ、自己破産を認める最終的な判断は裁判所が行うため、自己破産が認められない場合もあるのです。

具体的には、「そもそも債務の支払いが可能である場合」や、ギャンブルや浪費などの「免責不許可事由」に該当する場合に自己破産が不許可となる場合があります。

自己破産の成功率を高めたい方は、司法書士・弁護士にまず相談することが大切です。

(参照:日本弁護士連合会「2020 年破産事件及び個人再生事件記録調査」)

⑧司法書士・弁護士への依頼費用が発生する

自己破産の手続きは、裁判所とやり取りしたり、多くの書類を作成したりと、専門家でないと正しく行うことが難しい作業が多いため、基本的には司法書士・弁護士に依頼することになります。

司法書士・弁護士に自己破産の手続きのサポートを依頼する場合の費用相場は、30万円〜60万円ほどとなります。

依頼先によっては分割での支払いにも対応してくれる事務所もあります。

自己破産できる条件

自己破産できる主な条件は以下のとおりです。

● 借金が返済できない
● 免責不許可事由に該当しない
● 非免責債権に該当しない

それぞれの条件について、詳しく解説します。

①借金が返済できない

自己破産するためには、借金の返済能力がないことが判断される必要があるため、返済能力がないことが自己破産の前提条件となります。

返済能力については、債務者の職業や貯蓄、収入、年齢などから総合的に判断されるため、現時点でお金がないだけでは自己破産が認められないこともあります。

②免責不許可事由に該当しない

先ほどもお伝えしたとおり、ギャンブルや浪費などの「免責不許可事由」が借金の原因となる場合は自己破産が認められないため、免責不許可事由に該当しない借金であることが条件のひとつとなります。

状況によってはギャンブルや浪費などであっても免責されることもあるため、まずは正確な情報を司法書士・弁護士に伝えることが大切です。

③非免責債権に該当しない

自己破産でも帳消しにならない税金や罰金などの「非免責債権」については、自己破産をすることができないため、非免責債権以外の債務であることを確認しましょう。

自己破産のメリット・デメリットに関するよくある質問

自己破産のメリット・デメリットに関するよくある質問をQ&A形式で紹介します。

Q1.自己破産による信用情報は何年で消えますか?

自己破産によって信用情報にキズがついてブラックリストに入ってしまった場合、信用情報機関によっても何年情報が残るかは異なります。

CIC・JICC・KSCのそれぞれの情報が保存される期間は以下のとおりです。

CIC 免責決定から5年間
JICC 自己破産の申立てから5年間
KSC 破産手続き開始から7年間

また、信用情報が回復しているかどうかは、それぞれの信用情報機関に情報の開示申請をすることで調べることができ、手数料は500円〜1500円ほどとなります。

Q2.自己破産で車を残すことはできますか?

自己破産では、原則車は換価の対象となるため、手元に残すことはできません。

ただし、ローンを組んでいる場合については家族にローンを肩代わりしてもらうなどの協力を得られれば自己破産後も車を手元に残せる可能性があります。

Q3.奨学金は自己破産で免除になりますか?

奨学金は自己破産で免除になります。日本学生支援機構の奨学金は、機関保証の場合を除くと、保証人・連帯保証人の設定をすることになります。
たとえば、日本学生支援機構の貸与型の奨学金については、機関保証ではなく、保証人・連帯保証人が必須となるため、自己破産してしまうと保証人・連帯保証人に残りの奨学金返済が請求されることになります。

まとめ

本記事では、自己破産のメリットとデメリットについて徹底解説しました。

自己破産はメリットの大きい債務整理の手段となりますが、まったくデメリットがないというわけではなく、債務者の状況によってはデメリットが大きくなる場合もあることを理解することが大切です。

とはいえ、自己破産を考えている方の多くは自己破産をすることでデメリットよりもメリットのほうが大きくなるため、まずは専門家に相談するところから始めてみるといいでしょう。

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