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自己破産を検討しているが、車は残したい!/借金生活からの解放【part5】

自己破産

2024.12.17

「自己破産をすると、車は必ず手放さなければならない」と思っていませんか? 確かに自己破産では財産を処分する必要がありますが、一定の条件を満たせば車を手元に残せる場合もあります。また、自己破産以外の手続き(任意整理や個人再生)を選択すれば、車を維持できる可能性が高まります。本記事では、車を残すための具体的な方法を解説します。

1. 自動車ローンがある場合の対処法

【ローン会社に引き揚げられます】
自動車ローンが残っている車は、ローン会社が所有権を持っていることが一般的です。そのため、自己破産をすると、ローン会社が車を引き揚げるケースがほとんどです。ただし、次の方法で車を残せる可能性があります。

(1) 家族など第三者に一括でローンを支払ってもらう

• 車の査定額が20万円以下の場合に限り、この方法が可能です。
• 注意点:支払ってもらうお金は「援助」であり、返済の約束をしてはいけません。

(2) 自己破産ではなく「任意整理」を選ぶ

• 任意整理では、自動車ローンをそのまま支払い続けることができます。
• 自動車ローンを対象外にすることで、車を維持しながらその他の借金を減額することが可能です。

(3)所有者が自分になっている場合

通常、自動車ローンを組んで車を購入する場合、所有者がそのローン会社や販売店になっています(所有権留保)。
しかし、銀行や農協等で自動車購入のためのローンの契約をした場合、所有者が銀行等になっていないことがありますが、この場合、所有権留保にはなっておらず、車が引き上げられることはありません。しかし、査定額によっては、換価処分の対象となることがあります。(参考:下記「2. 自動車ローンがない場合の対処法」)

2. 自動車ローンがない場合の対処法

自動車ローンがない場合や所有権留保になっていない場合は、車が引き上げられることはありませんが、車の査定額や条件によっては、換価処分されて、手元に残せない場合があります。

(1) 査定額が20万円以下の場合

• 車の価値が20万円以下と判断される場合手元に残せます。

(2) 価値がないと判断される場合

• 国産車であること
• 新車登録から7年以上経過していること
• 新車価格が300万円以下であること
この場合、車は「無価値」と判断されるめ、処分されずに済む可能性が高いです。

(3) 査定額が20万円を超える場合

• この場合、車は換価処分の対象となり、手放さなければなりません。
• ただし、自由財産拡張の申立てを行い、車が生活に不可欠であることを裁判所に認めてもらえれば、車を残せる可能性もあります。

(4) 任意整理や個人再生を検討する

• 任意整理:車を維持できます。
• 個人再生:借金の大幅減額が可能ですが、車の査定額が高いと再生計画の返済額が増えることがあります。

3. 車がどうしても必要な場合の対処法

万が一、今の車をてばなさなければならないとしても、次の方法で車を確保することはできます。

(1) 査定額20万円以下の車を一括で購入する

• この場合換価処分される可能性は低いといえます。

(2) 家族名義の車を借りる

• 家族が新たに車を購入し、それを無償で貸してもらうことも可能です。ただし、名義や購入資金については注意が必要です。

車を持っている場合の最適な解決策を専門家と考えましょう

自己破産では、一定の条件を満たせば車を残せる可能性があります。また、任意整理や個人再生を選択すれば、車を維持しながら借金問題を解決する道も残されています。車が生活や仕事に欠かせない方は、専門家に相談し、あなたにとって最適な方法を選びましょう。
司法書士法人エベレストでは、自己破産をはじめとする債務整理について無料相談を受け付けています。経験豊富な司法書士が、車を残すための解決策を一緒に考えますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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